ほとんどの受験生が共通テストの自己採点を間違えている
共通テストがあと数日に近づいてきました。
高校や自宅で共通テスト模試や、予想問題パックを解いている受験生が多いと思います。
私は医学部専門予備校や私立高校で講師をしているので、生徒全員に共通テスト模試や共通テスト予想問題パックの集計結果を見ることがあります。
このときに痛感するのは、受験生の自己採点が本当に不正確だということです。
共通テストの得点は4月以降にならないと開示されません。
試験後に自己採点して、大手予備校の共通テストリサーチ(センターリサーチ)に出さなければなりません。
しかし、受験生の自己採点は思っている以上に不正確なのですね。
先週、出講している私立高校で300人規模の共通テスト予想問題パックを実施しました。
実施当日に、高校のマークシートリーダーで採点し、生徒の自己採点と照合した結果、一致していたのは300人中たった1人。
ほとんどの生徒が数点ズレています。
そして最大で40点ズレている生徒がいました。
共通テスト後の志望校選定には正確な自己採点結果が欠かせません。
数点差ががあるだけで合格可能性の判定にズレが出ます。
さらに恐ろしいのはそのズレに気づくことができないことです。
いったん自分で採点して出した数字は、正確な数字だと一人歩きし始めるのですね。
出した数字をあとで振り返って、不正確だったかもしれないから安全に出願先を決めようと思う人はまずいません。
自己採点が終わって、自分の得点だと思った数字は、そのまま予備校の共通テストリサーチ(センターリサーチ)に記入して提出します。
共通テストでは問題冊子を持ち帰ることができるので、マークした解答は自分の問題冊子に正確に転記しておきましょう。
必ず問題冊子に丸をつけたあとに、マークシートにマークしてください。
見直ししたあとにマークを変更する場合も、問題冊子に変更を記録してからマークシートのマークを変更してください。
浪人生は身に染みてわかっていることですが、特に地方国公立医学部の倍率はその年の共通テスト(センター試験)の結果で大きく変動します。
旧帝ガチ勢でも、数点不足しているために出願先を単科医大に変えなければならないことがあります。
地方国公立の場合にはその数点で受験する地域まで大きく変わってしまします。
数点不足していると分かれば、受験校を変更することができますが、自己採点が不正確な場合、最後まで自分はその点を取ったと信じてしまっているので安全な大学を選ぶことができません。
問題を正しく解くことはもちろん重要です。
しかし自己採点が正確にできるかどうかということも受験結果を左右するのです。
試験時間終了間際にギリギリ答えが出てマークシートにマークしなければならないこともあると思います。
それでも自分の問題用紙から鉛筆を離す前に、自分が選択した問題に丸をつけてください。
あと意外と多いのが、問題用紙にはせっかく正しく計算しているのに、問題用紙の選択肢に丸をつけるときに、不正解の選択肢に丸をつけてしまうというミスです。
模擬試験や予想問題パックを解き終わった直後に、解答を見ながら採点をしているときに悲鳴をあげている受験生がいます。
試験後に大手予備校が共通テストの解答速報を出します。
翌日があるので1日目の夜に採点するのはおすすめしません。
気になって2日目の夜に採点する人が多いと思います。
2日間試験を受けたあとなので、疲れているでしょう。
ここでもミスが起こる可能性があるので注意してください。
- 試験時間中に自分がマークした解答を確実に記録に残す
- 解き終わった問題は問題冊子の正しい選択肢に丸をつける
- 自分の問題冊子で丸をつけた選択肢を正しくマークする
- 試験後、自分の問題冊子を見ながら正確に採点する
- 不安な人は計算機を使って正しく合計点数を出す