京都大阪の医学部専門英語講師ブログ

対面、オンラインで意欲ある医学部受験生のための医学部受験英語を指導しています。2023年度中に医学部専門予備校の設立を予定しています。

国公立医学部受験生は高2で共通テスト同日模試を受験すべき

 

今日は共通テストの第一日目です。

午前から社会、午後から国語、英語の文系科目の試験が行われています。

共通テスト2年目で、全体的に問題が難化すると言われているなか、全国の試験会場で53万人の受験生がこれまで勉強した成果を発揮しようと必死に勘張っています。

高校1年生は受験まであと2年、高校2年生は受験まであと1年に迫ってきました。

センター試験の時代には、自分が教えている受験生に同日模試を受験してもらうメリットをあまり感じていませんでした。

でも、去年第一回の共通テストが実施され、これまでの一年間、国公立医学部の受験生や私立医学部の受験生を指導してきて、特に高2がちょうど一年前の同日に共通テスト模試を受験するメリットを本当に感じてきたんですね。

大学入試センターが実施するテストは、過去に2度大きな入試制度の変更がありました。

共通一次試験からセンター試験への変更と、センター試験から共通テストへの変更です。

大きな制度変更があった場合には、平均点が落ち着いたり、問題形式が落ち着くまで2、3年かかります。

共通一次試験からセンター試験に変わった時にもそうでした。

だから、共通テストに変わる時にも、難易度、平均点、出題形式が落ち着くまで毎年少しづつ変更があるだろう。

でも、全国の受験生は同じ条件なのだから、自分が教えている受験生も特別不利になるわけではなく特別な対策は不要だ。

特に高校の先生はこう考えてしまうんですね。

予備校の先生もほとんど同じです。

特別な対策をしようとしても問題の難易度や出題形式が決まっていないのだから特別な対策をしようがない。

意欲的な講師は必死に次年度の難易度、出題範囲、出題形式を予想して生徒に対策を施しますが、予想が外れることも多いので効果は疑問です。

大手予備校で行われる冬期直前講習を受講すれば、講師からそういう予想を聞いて少しは対策できるかも知れません。

直前に傾向の変更の予想を聞いても、その予想に基づく対策を十分にしなければ試験当日に問題は解けないのだから、予想が当たっていたらその講師の評判は上がるかも知れませんが、当たった予想を聞いていた受験生にどれだけのアドバンテージがあったと言えるのか。

共通一次試験の時代の記憶が強く残っているのか、二次試験こそが受験勉強の中心で、共通テスト対策は各自の努力に任せるという先生が多すぎるように思います。

その点、奈良の西大和高校はさすがというか、昨年度高3は週に1時間共通テストリーディング対策の授業を、1時間は共通テストリスニング対策の授業を行っていました。

西大和高校は、東進ハイスクールの共通テスト同日模試を高2には全科目、高1には国語、数学IA、英語、理科基礎を受験させているようです。

私立進学校は高1で、数学IA、理科は基礎科目くらいは学習しているので全科目でなくても受験させるメリットがあると考えているのですね。

大受験生にとっては二次試験のリスニングは重要科目なので通年でリスニングを重視しているということなんだろうと思います。

しかし関西の私立高校でもリスニングはまだまだ軽視されていますね。試験時間は30分ですが、100点あるわけなので、古文、漢文の倍、地歴公民、理科と同じだけの配点があるというのに。

国公立医学部の受験生でも全ての科目を完全に仕上げて受験に臨む人ばかりではないので、古文が半分くらいしか取れない、地理がどうしても高得点取れないという受験生も多いわけですが、数学理科がある程度仕上がっていれば直前に鬼勉強で足を引っ張らない程度には得点できるようになります。

でも直前の勉強でどうにかなるかどうかは運ゲーなわけです。

知識を入れきってしまってもどうしても地理の成績が上がらない。古文の文法と単語を入れても、問題が難しければ解けない。

そしてリスニングは直前に対策しようとしても上がりません。

高校の先生も、本人もどうにかなるだろうと甘く考えていたのに、直前に鬼勉強してもどうにも無理ということが共通テストでは特に起こるようになっていると感じます。

共通テストの難易度、出題形式はまだ定まらない、高校の先生も甘く考えていた、受験生も甘く考えていた、予備校の直前講習も効果があるかどうかわからない。

こういう不確定な要素ばかりの中で、確実に行えることは何でしょうか?

一つだけ確実に言えることがあります。

それはできるだけ早く本格的な対策を開始するということです。

高校1年生なら2年後、高校2年生なら1年後に自分が受験する共通テストが実施されるということだけは確実に決まっています。

試験までに残されている時間は全ての受験生にとって同じです。

できるだけ早く自分の学力の現状を把握して、本格的な受験勉強を始めること。

2年後、1年後に実施されるのと同じ試験を受けてみて、まず自分の現在の学力を把握することです。

本格的な受験勉強の開始時期が早ければ早いほど、当日に高得点を取れる可能性は上がります。

得意科目はできるだけ早く仕上げてしまい、不得意科目は試行錯誤の時間を取れるように受験計画を立ましょう。

そのスタートを共通テスト同日にするのは理にかなっています。

全国で50万人以上の受験生が受験し、メディアでも試験会場の様子が報道されるので、自分が1年後に試験会場で受験するイメージを作りやすい。

共通テストになってテスト問題が特に思考力が問われるようになり、難易度や出題形式が定まっていない状況では、同日模試を受講する意味はますます高まっていると言えます。

河合塾代ゼミでも類似のイベントが行われているようです。

もちろん予備校は集客のために行なっているイベントですが、利用しやすい予備校を選んで、ぜひ受講するといいと思います。

解説授業が受けられるのもいいでしょうし、受験した高2生の中での自分の位置が把握できることもメリットです。

関西の私立高校でも、共通テスト同日模試を生徒の紹介して最寄りの予備校で高2に受けさせるところが出てきました。

奈良県では西大和高校、奈良学園、大阪では大阪桐蔭が高2に共通テスト同日模試を受験させています。

今年はもう間に合わないとうい人は、共通テスト実施後に、大手予備校のウェブサイトで共通テスト問題、講評、解答が発表されます。

実際のマークシートはウェブサイトからは入手できないので、自宅にあるマークシート付き問題集のマークシートをコピー用紙に印刷して解答するといいと思います。

共通テストではマークシートを手早く丁寧に塗ることも必要とされている技術なので、適当に時間を測って問題冊子に解答するだけというやり方はおすすめしません。

正確に時間を測って、自宅で解答するというやり方でも相当効果はあると思います。

私が指導している新高3(現高2)には来週の授業までに、共通テスト同日模試を受けるか、自宅や塾・予備校の自習室できちんと時間を測って問題を解くように指示しています。

河合塾では「大学入学共通テストチャレンジ」という名前で同様のイベントを実施しています。これはまだ申し込みが間に合うようです。

医学部以外の旧帝志望者、国公立医学部の志望者はぜひこのタイミングを活かして、共通テストの同日模試を受験して、確実にできる受験対策、早めに本格的な受験勉強を開始してください。

 

 

www.kawai-juku.ac.jp

www.toshin.com

www.yozemi.ac.jp